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2009年2月26日 (木)

ロベルトへ。

私が小学4年生のときロベルトは引っ越してきました。

当時の私達にとっては初めて会う外国人で、みんなソワソワしていたのを今でも覚えています。

「私の名前は小林ロベルト君です」

小学生の私にとって、自分に「君」を付けるところが面白く、滑稽に思えてしまいましたが、自分が外国に行って自己紹介をしたら、もっとひどいだろうと今なら思えます。

彼の自己紹介は堂々としていました。

ロベルトは初め、通訳の女性なしでは私達とコミュニケーションを取ることができず、クラスになかなか打ち解けることができなかったのですが、半年を過ぎる頃には十分なほどに日本語が話せるようになっていました。

そんなとき、私が今でも悔いてやまない出来事が起きたのです。

私は当時、少年野球をやっていて日曜日は一日中、野球に明け暮れていました。

近所のグラウンドで練習をしていると、そこにロベルトがきたのです。

たまたま家が近かったようで、友達がいるのを見かけて見学していたようなのですが、彼は野球に興味があるようで、監督も運動能力がありそうなのを見抜いてスカウトをしていました。

そのとき。

「ちょっとグローブを貸してやれ」

監督が私に言いました。

そう言われた瞬間、私は。

「触られたくない」と思ってしまったのです。

理由は彼が外国人だから。

ロベルトとの友情が芽生える前、私は彼が外国人という理由だけで、彼の存在を受け入れることができませんでした。

今、思い出しても自分の愚かさと非道な考えに胸が痛くなりますが、当時の私にはそれが正直な気持ちだったのです。

その後、ロベルトとはかなり仲良くなり、学校が終わってから遊ぶことも増えました。

小学生にしては激しい喧嘩を、よくしていましたが仲直りする度に友情は深まっていったと思います。

長距離はロベルト、短距離は私、どちらが優れているかなどと、そんなくだらない言い合いもしていました。

しかし、友情が深くなればなるほど、あのとき彼に対して抱いてしまった感情が重くのしかかってきたのです。

私は友人に対して、そんなことを思ってしまった。

ロベルトの顔を見る度に、そんなことばかり考えてしまうのです。

今なら抱きしめてやることもできるのに。

男の子同士なのでそんなことはしませんが・・・

そんな気持ちが晴れない日々が続き、小学校を卒業するときがきました。

ロベルトは中学進学と同時に引っ越すことになり、私達は別の中学に通うことになったのです。

それ以来、彼とは連絡を取ることもなく今に至ります。

ロベルト。君は今どこにいるのだろう。

日本で幸せに暮らしているの?

それとも故郷に帰ってしまったの?

いつか君に会いたい。

私があのとき抱いてしまった感情を謝罪させてくれ。

多分、君の性格からすると気にもせずに許してくれるかもしれないが、心の底から謝りたい。

困っていたら私を頼ってくれ。

酒を酌み交わしてくれるかな?

また一緒に走ろうよ。

君の幸せを願っています。

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